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2012

0725
白い兎と黒い兎

二匹はいつも一緒

今日も二匹のもとに一冊の絵本
題名は「ママノナゾナゾ」

ある所に住む二匹の兎の親子のお話です

お母さん兎は村でも有名なナゾナゾ好きで
誰かに会うと、その度にナゾナゾを出しました
時には皆が頭を悩ませるようなナゾナゾを出すのですが
そんな時はお母さん兎の子供に聞くと答えが分かるようになっていました

なぜなら、子供兎は一冊の本を持っていて
そこにはお母さん兎の出すナゾナゾの答えが載っているからです


今日もナゾナゾの答えを聞きに一匹の兎が子供兎を尋ねに来ました
「強い風が吹いても、熱い火をつけられても、怒ったりしないで側にいるのはなーに?」
兎が手を合わせてお願いしながら子供兎に聞くと
子供兎は本を手にしてページをいくつかめくりました

「答えは。影。だよ。これ星ひとつの問題だよ?」
本を閉じると子供兎は苦笑いしました

お母さんのナゾナゾには難しさがあって星の数で難しさが分かれてます
一番簡単なものが星一つ
一番難しいものが星五つ
この本の中にはその答えが全部載ってるのです

なるほど、とポンと手を打つと
答えを知った兎は御礼に飴玉を一つ
子供兎に渡すと帰っていきました

まもなくお母さん兎が戻ってくると、飴玉を見せて
「これ、ナゾナゾ教えたらくれたの」
と子供兎はお母さん兎に自慢げに飴玉を見せました
「あら?そんな難しいナゾナゾしたかしら?」
ふふふ、と笑うとお母さん兎は子供兎の頭をなでて
どんなナゾナゾだったか聞きました

日に尋ねてくる兎たちのなぞなぞを教えて
その聞かれた数が増えるしくみだからです

お母さん兎と星を増やしたり減らしたりするが楽しみでした
今日聞かれた答えのナゾナゾを教えると
星のシールを一つお母さん兎は貼ってあげました

子供兎は前から聞きたかったことがありました
「前から聞きたかったんだけど、星五つのナゾナゾってないよね?どうして?」
いつもページをめくっても星五つのナゾナゾを見たことのない子供兎は
いつもそれを不思議に思っていたのでした

お母さん兎は、ふふふ、と笑うと
子供兎に小さな声で言いました
「あるよ、星五つのナゾナゾ、内緒だよ?知りたい?」
子供兎はもちろん!と喜んで
本を開いてどのナゾナゾだろうと探し出しました
するとお母さん兎は本を閉じてしまいました
びっくりした子供兎がぼーっとしえいると

「ふふふ、そこにないのよ。だから一度しか言わないから良く覚えてね。」


お母さん兎は、そういえばあなたにナゾナゾを出すのは初めてね、と言いながら
子供兎の目をじっと見て、こういいました

「お母さんは一つ、あなたは五つ。だけどいつかあなたが一つ。それはなーに?」
子供兎は忘れないように本の後ろにいわれたナゾナゾを書き
初めての五つ星のナゾナゾに胸を高鳴らせて、子供兎は部屋に戻っていきました

それから何日もナゾナゾの答えを考えましたが
答えはまだ分からないまま
お母さん兎にヒントを聞いても教えてくれず
さすがの子供兎もとうとう諦めてしまいました

お母さん兎の洋服の裾をつかむと
「お母さん、降参だよ。もう全然分からないもの。」
と首をかしげて、お母さん兎を覗き込みました

それを見たお母さん兎はいつものように
ふふふ、と笑うと
「あらあら、だらしがない。でもいいわ。特別にヒントをあげようか」
しゃがみこむと、子供兎の目をじっと見て言いました

「このナゾナゾは私がお母さんから教えてもらったナゾナゾでね。あなたが生まれた時に答えが分かったの。だからあなたもいつかお母さんになって答えが分かったら自分の子供にナゾナゾしてあげてね。約束できる?」
お母さん兎はそう言うと小指を子供兎の前に出しました


まだ小さな子供兎はその小指をぎゅっと握り
「しっかり約束したよ」

しっかり握られたその小指を眺めてお母さん兎は言いました

「さすが私の子供だね。きっとあなたなら答えがでるわ。」
ヒントは?と聞くと、お母さん兎は

大丈夫、いつかちゃんと分かるからと
ふふふ、とまた笑うとご飯の準備を始めました

それから何年もの時間が過ぎて
子供兎も大きくなり、大好きな相手を見つけて
恋をして、愛を伝え合い、一緒に生活を始め
おなかに小さな命を宿しました
みるみるうちに子供兎のお腹は大きくなり
子供兎はそのお腹の新しい命に
お母さん兎からもらったナゾナゾの本を呼んで聞かせました

そしてある朝
「おぎゃー」
と言う産声と共に、子供兎は元気な赤ちゃんを産みました

まだ言葉も知らぬあかちゃん兎を側に
にこっと微笑みかけて抱き上げようとした時

ぎゅっ

その指を小さな小さな、五本の指が子供兎の指を握り締めました
そのとき子供兎は気付いたのです

「答えはこれだったのね。すっごく暖かい答え」

子供兎の小指一本に赤ちゃん兎の五本の指
昔は私の指が五本でお母さんの指が一本

「いつかこの子が大きくなったら私もナゾナゾしてあげなくちゃね」

そして子供兎もまた大きくなった赤ちゃん兎に本を渡して
大人になる前にナゾナゾをするのです


「お母さんは一つ、あなたは五つ。だけどいつかあなたが一つ。それはなーに?」

ぱたん。


絵本の裏側には手形が一つあって
それはとっても小さな手形でした
白い兎がおもむろに、その手形に手のひらをあわせると
すっぽりと覆い隠すほどの大きさでした
「私も大きくなってるってことなんだろうね」
黒い兎は本を受け取ると、しまいに行きながら

「僕が1つ、君に2つで10。君が1つ、僕に2つで10。なーんだ?」
白い兎は言われた数字を並べて眺めてみました

しかし、答えが分からずにいると
「答え、わかった?ってまだ考えてたの?」
と、あくびをしながら黒い兎が近づいてきました


気付くと大分時間が経っていたようで、もう夜空の月もすやすや、ねむねむ
白い兎は数字とにらめっこしながら
「待って、もうちょっと時間くれたら答え見つけるから」
と答え探しに焦りだしました

ふふふ。と笑うと黒い兎は白い兎の目をじっと見て両手を広げ
ぎゅっ

黒い兎は白い兎を抱きしめると、ふわふわの体を包み込みました

「君も同じようにしてみて」
白い兎はその両手をくるりとまわして 

ぎゅーっ

黒い兎は白い兎に微笑んで
「これが答えでした」

1つにくっ付いてしまうくらい
2本の両手でぎゅっとして
10本の指でお互いのふわふわの毛並みを包み込むと
暖かくて幸せななぞなぞが解けました

白い兎と黒い兎

二匹はいつも一緒











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