2012
白い兎と黒い兎
二匹はいつも一緒
「世界の色って何色?」
白い兎は聞きました
黒い兎の答えは「赤、青、緑に黄色、たくさんの色であふれてるから分かんないよ」
そんな二匹のもとに一冊の絵本
題名は「カメレオンワールド」
その本の中では世界がカメレオンみたいに色を変えて
その色ごとに動物たちを隠して消してしまう
そんなとっても不思議な本でした
白い兎はクレヨンの色から世界の色を見つけようとしています
「それは作り話、窓を開けたらほら」
と黒い兎は窓を開けました
外には緑の木、青い空。
茶色の土、他にも赤い実に花。
たくさんの色で溢れています
「こんなにたくさんの色がある。きっと隠されたりできないよ」
あんまり意地悪に言うもんだから
白い兎はそれを聞いて
つまんなそうに下を向き、不機嫌な顔
もうそれっきり、世界の色は聞かなくなりました
次の朝、黒い兎が目を覚ますと
いつも一緒の白い兎はいません
手紙もないし、昼になっても帰ってこない。
黒い兎は不思議に思い、外に出ると
「こっちだよー」
どこからか白い兎の声がして
黒い兎はその声の方に向かいました
「どこにいるの?」
「こっちこっち!」
声は森の先から聞こえます。
黒い兎はさっきより早足で森の先に向かいました
木の枝を潜り抜け、森の先に出ると
「ここだよ、ここ!」
と近くから声がするので
声のする方を見てみると
白く色づいた雪山に雪景色と同化して。
まるで景色の一部みたいな白い兎。
「ねぇ?カメレオンワールドみたいじゃない?」
白い兎はいたずらに言いました
「このまま私消えちゃうかもね」
白い景色に包まれた、白い兎のその姿は
まるで絵の中のよう。
白い景色の中で今、違うのは黒い体の自分だけ
ただ一点の黒い点みたい
取り残された黒い兎
自分の体はまっ黒で
どうやったって隠れたりできない
夜ですら星が照らす夜空の下じゃ
黒い景色は見当たらない
白い兎は隠されて
一人になるのは自分だけ?
そんなことを考えて、黒い兎は少しだけ。
寂しくなって下向いて
白い兎の手を握り
今にも泣きそうな顔をしました。
寝るも一緒
笑うも一緒、食べるも一緒
ずっと一緒の白い兎
もし目の前からいなくなったら
すると雪山に立つ一本の木から
雪の塊が落ちてきて、黒い兎の上に
一瞬で雪にまみれた黒い兎
体中に白い雪
まるで白い兎みたいに真っ白に
白い兎はそれを見て
「一緒だね」って
黒い兎は言いました
「うん、一緒がいい」
ずっと一緒
消えてしまうなら
それだって一緒
白い兎と黒い兎
二匹はいつも一緒
でも黒い兎はその後に
カメレオンワールドの絵本を白い兎に分からないように
どこか遠くに埋めてきたのは内緒のお話
二匹はいつも一緒
「世界の色って何色?」
白い兎は聞きました
黒い兎の答えは「赤、青、緑に黄色、たくさんの色であふれてるから分かんないよ」
そんな二匹のもとに一冊の絵本
題名は「カメレオンワールド」
その本の中では世界がカメレオンみたいに色を変えて
その色ごとに動物たちを隠して消してしまう
そんなとっても不思議な本でした
白い兎はクレヨンの色から世界の色を見つけようとしています
「それは作り話、窓を開けたらほら」
と黒い兎は窓を開けました
外には緑の木、青い空。
茶色の土、他にも赤い実に花。
たくさんの色で溢れています
「こんなにたくさんの色がある。きっと隠されたりできないよ」
あんまり意地悪に言うもんだから
白い兎はそれを聞いて
つまんなそうに下を向き、不機嫌な顔
もうそれっきり、世界の色は聞かなくなりました
次の朝、黒い兎が目を覚ますと
いつも一緒の白い兎はいません
手紙もないし、昼になっても帰ってこない。
黒い兎は不思議に思い、外に出ると
「こっちだよー」
どこからか白い兎の声がして
黒い兎はその声の方に向かいました
「どこにいるの?」
「こっちこっち!」
声は森の先から聞こえます。
黒い兎はさっきより早足で森の先に向かいました
木の枝を潜り抜け、森の先に出ると
「ここだよ、ここ!」
と近くから声がするので
声のする方を見てみると
白く色づいた雪山に雪景色と同化して。
まるで景色の一部みたいな白い兎。
「ねぇ?カメレオンワールドみたいじゃない?」
白い兎はいたずらに言いました
「このまま私消えちゃうかもね」
白い景色に包まれた、白い兎のその姿は
まるで絵の中のよう。
白い景色の中で今、違うのは黒い体の自分だけ
ただ一点の黒い点みたい
取り残された黒い兎
自分の体はまっ黒で
どうやったって隠れたりできない
夜ですら星が照らす夜空の下じゃ
黒い景色は見当たらない
白い兎は隠されて
一人になるのは自分だけ?
そんなことを考えて、黒い兎は少しだけ。
寂しくなって下向いて
白い兎の手を握り
今にも泣きそうな顔をしました。
寝るも一緒
笑うも一緒、食べるも一緒
ずっと一緒の白い兎
もし目の前からいなくなったら
すると雪山に立つ一本の木から
雪の塊が落ちてきて、黒い兎の上に
一瞬で雪にまみれた黒い兎
体中に白い雪
まるで白い兎みたいに真っ白に
白い兎はそれを見て
「一緒だね」って
黒い兎は言いました
「うん、一緒がいい」
ずっと一緒
消えてしまうなら
それだって一緒
白い兎と黒い兎
二匹はいつも一緒
でも黒い兎はその後に
カメレオンワールドの絵本を白い兎に分からないように
どこか遠くに埋めてきたのは内緒のお話
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