2012
白い兎と黒い兎。
二匹はいつでも一緒。
そんな二匹に一年の最後の絵本が届きました。
題名は「カナシミプライス」
一匹の茶色い兎が住む村でのお話。
いっつもいい事がなくて運の悪い兎がいました。
「なんて運が悪いんだ。もう、かなしくなる」げほげほ咳をしながら愚痴をこぼしていると。
「その悲しみは金貨2枚だね」とどこからともなく声が聞こえました。
振り向くとそこにはみすぼらしい格好でフードで顔を隠した兎が一匹。
手には2枚の金貨。
聞くと、その兎は悲しみを買ってくれる神様だというのです。
沢山の悲しい思いをしている兎を探して君を見つけたのだと。
それからと言うもの悪い事が起きる度に金貨を神様がくれる様になるので、やがて悲しみを期待する様に。
特に神様は死に対して金貨を沢山くれるので、村の誰かが死ぬ度に茶色い兎は沢山の金貨をもらいました。
金貨に変わったあとは、その出来事などどうでもよくて。
もっと悲しい事。
もっと悲しい事って。
やがて欲に溺れたあまり、茶色い兎は村の木に火をつけて村の皆を焼き殺してしまいました。沢山の人が悲しみの中で死にました。
これで沢山の金貨が貰えると急いで神様に報告しに行くと神様は一枚も金貨をくれません。
「悲しむものがいないのだから、金貨はあげられない。」
そう言うと神様は何処かに消えてしまいました。
1人残された茶色い兎は、罪悪感と孤独に耐えられず、自分の家に火をつけて死にました。
とても残酷な絵本でした。
白い兎は言いました。
「こんな絵本なんで今届いたんだろう、気分悪いよ」
黒い兎は言いました。
「そうかな、大事な絵本だと思うよ?」
一年一年、悲しみ、涙。
転んですりむいた小さな悲しみ。
離れ離れになる悲しみ。
死に出会う悲しみ。
悲しみが大きくなるほど小さな悲しみを忘れてしまいがち。
「かわいそう」と言った出来事も
より大きな悲しみが起きると何時の間にか「そんなことあったね」でおしまい。
金貨が無くてもきっと一緒。
だから、時間がたってもその悲しく思った気持ちを忘れないように。
だから、幸せでいれた事に感謝しなくちゃ。
黒い兎はそう思う、と。
黒い兎は最後にこう言いました。
「でも、こんな事、本当の優しさじゃ無いんだけどね。きっと誤魔化して、覚えてるふりとか、それが本当だよね。」
振り返ると同時に抱きつく白い兎。
華奢な黒い兎の体が壊れるくらいぎゅっと。
顔をあげて黒い兎を見て
「私がもし死んだなら、あなたは悲しいと言ってね、嘘でいい。嘘がいい。
でも、真実ならばそれがいい。」
笑う事さえも辛いのに、その涙を流さない様に。
黒い兎は白い兎の頭をなでて。
「もし、その時が来るなら、泣いたら泣いただけ愛をちょうだい。決して嘘なんかに出来ないくらい死ぬ程泣くよ。
もし、その時が来るなら、その先、生きたら生きた分だけ、生きた理由をちょうだい。迷う事なく、やっぱり一緒がいいって思えるように。」
白い兎と黒い兎。
二匹は今日も一緒。
その後ですが、あまりに悲しくなりすぎた二匹。
これじゃいけないねってなってね。
絵本の最後に小さな花の芽二つ描いて。
*いつかまた、喜びの花が咲いて、幸せが訪れますように*
って書いたんだって。
二匹はいつでも一緒。
そんな二匹に一年の最後の絵本が届きました。
題名は「カナシミプライス」
一匹の茶色い兎が住む村でのお話。
いっつもいい事がなくて運の悪い兎がいました。
「なんて運が悪いんだ。もう、かなしくなる」げほげほ咳をしながら愚痴をこぼしていると。
「その悲しみは金貨2枚だね」とどこからともなく声が聞こえました。
振り向くとそこにはみすぼらしい格好でフードで顔を隠した兎が一匹。
手には2枚の金貨。
聞くと、その兎は悲しみを買ってくれる神様だというのです。
沢山の悲しい思いをしている兎を探して君を見つけたのだと。
それからと言うもの悪い事が起きる度に金貨を神様がくれる様になるので、やがて悲しみを期待する様に。
特に神様は死に対して金貨を沢山くれるので、村の誰かが死ぬ度に茶色い兎は沢山の金貨をもらいました。
金貨に変わったあとは、その出来事などどうでもよくて。
もっと悲しい事。
もっと悲しい事って。
やがて欲に溺れたあまり、茶色い兎は村の木に火をつけて村の皆を焼き殺してしまいました。沢山の人が悲しみの中で死にました。
これで沢山の金貨が貰えると急いで神様に報告しに行くと神様は一枚も金貨をくれません。
「悲しむものがいないのだから、金貨はあげられない。」
そう言うと神様は何処かに消えてしまいました。
1人残された茶色い兎は、罪悪感と孤独に耐えられず、自分の家に火をつけて死にました。
とても残酷な絵本でした。
白い兎は言いました。
「こんな絵本なんで今届いたんだろう、気分悪いよ」
黒い兎は言いました。
「そうかな、大事な絵本だと思うよ?」
一年一年、悲しみ、涙。
転んですりむいた小さな悲しみ。
離れ離れになる悲しみ。
死に出会う悲しみ。
悲しみが大きくなるほど小さな悲しみを忘れてしまいがち。
「かわいそう」と言った出来事も
より大きな悲しみが起きると何時の間にか「そんなことあったね」でおしまい。
金貨が無くてもきっと一緒。
だから、時間がたってもその悲しく思った気持ちを忘れないように。
だから、幸せでいれた事に感謝しなくちゃ。
黒い兎はそう思う、と。
黒い兎は最後にこう言いました。
「でも、こんな事、本当の優しさじゃ無いんだけどね。きっと誤魔化して、覚えてるふりとか、それが本当だよね。」
振り返ると同時に抱きつく白い兎。
華奢な黒い兎の体が壊れるくらいぎゅっと。
顔をあげて黒い兎を見て
「私がもし死んだなら、あなたは悲しいと言ってね、嘘でいい。嘘がいい。
でも、真実ならばそれがいい。」
笑う事さえも辛いのに、その涙を流さない様に。
黒い兎は白い兎の頭をなでて。
「もし、その時が来るなら、泣いたら泣いただけ愛をちょうだい。決して嘘なんかに出来ないくらい死ぬ程泣くよ。
もし、その時が来るなら、その先、生きたら生きた分だけ、生きた理由をちょうだい。迷う事なく、やっぱり一緒がいいって思えるように。」
白い兎と黒い兎。
二匹は今日も一緒。
その後ですが、あまりに悲しくなりすぎた二匹。
これじゃいけないねってなってね。
絵本の最後に小さな花の芽二つ描いて。
*いつかまた、喜びの花が咲いて、幸せが訪れますように*
って書いたんだって。
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